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R 1.8.21 平成31年度 民事信託実務入門講座 第5回「民事信託の税務」
R1.8.21(水)18:30~20:30 今回も東京 神田駿河台の中央大学駿河台記念館で、本年度の第5回民事信託実務入門講座が開催されました。
講師は、民事信託推進センターの会員でもある税理士の先生です。タイトルは「民事信託の税務」でした。
司法書士にとって税務はなじみがないせいか、とても細かいところまで規定するものだと、いつも思います。
特に、信託法と同じ言葉を使っていても、その意味内容が違って使われる点が馴染めません。
例えば、「受益者等課税信託」の「受益者」の概念が信託法の「受益者」と少し違います。しかも受益者「等」となっていて、受益者と「みなされる者」も含まれます。
その結果、信託契約書で受益者と決めてもその人が税法上の受益者に当たらないとか、また逆に受益者と決めていない人が税法上の受益者とされたりすることがあります。
これは、信託契約書を作る者としてはとても怖いことで、契約書作成の「失敗」を意味しています。
前者では受益者がいないことになり「法人課税信託」というとても重い課税となります。また後者では他益信託となり贈与税が課される可能性があるからです。
自分がもしもそのような信託契約書を作ってしまったらと考えると、ゾッとします。
R1.7.27 (公社)成年後見センター・リーガルサポート茨城 研修会 「民事信託と任意後見」
R1.7.27(土)13:00~16:30 水戸市 茨城司法書士会館で公益社団法人 成年後見センター・リーガルサポート茨城支部の研修会を担当いたしました。
テーマは、信託の基本形、民事信託と任意後見、信託の倫理(懲戒処分事案、裁判例を題材にして)で、各コマ1時間ずつお話させていただきました。
出席者は45名(内、リーガルサポート会員以外 8名)でした。大変ありがたいことに、大勢の方に出席していただきました。
信託の活用例については、皆さん他の講義等でよく勉強されていると思われますので、今回も活用例については触れずに、信託の全体像と信託の基本を理解していただけるようお話いたしました。
そのうえで、民事信託と任意後見の併用、融合について、さらに近時よく取り上げられる裁判例についていくつかご紹介しました。
今後の皆さんの勉強、さらに実務に役立てていただきたいと思います。
最後に、ふくし信託株式会社の設立趣意、進捗、増資についてもご紹介しました。
R 1.7.17 平成31年度 民事信託実務入門講座 第4回「民事信託の登記実務」
R1.7.17 18:30~20:30 毎度のことではありますが、東京 神田駿河台の中央大学駿河台記念館で、本年度の第4回民事信託実務入門講座が開催されました。
講師は、民事信託推進センターの代表理事でもあります司法書士の先生です。タイトルは「民事信託に関する登記実務」でした。
信託登記の一般的事項についてお話がなされたのはもちろんですが、中でも目玉は、平成30年12月18日の名古屋国税局の回答でした。
この回答は「信託の終了に伴い、受託者兼残余財産帰属権利者が受ける所有権移転登記に係る登録免許税法第7条第2項の適用関係について」なされたものです。
平成29年6月22日の東京国税局の回答「信託の終了に伴い受益者が受ける所有権の移転登記に係る登録免許税法第7条第2項の適用関係について」はこれまで何度となく取上げられているので、すでにポピュラーな論点となっていますが、前者については今現在ホットな論点となっています。
いずれも登録免許税法第7条第2項の適用関係について論じられたもので、登録免許税が1000分の20ではなく、1000分の4に軽減されるか否かについての議論なので、とても重要です。
この入門講座では講義のたびに新しい判例や回答、論点、書籍などが紹介され、 民事信託は「動いている」なと感じます。