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H30.8.11 つくば市主催の『 空き家等無料相談会 』が開催されました( 報告 )
H30.1.27 つくば市主催の『 空き家等無料相談会 』が、つくば市役所本庁舎で開催されました。
今回も前回同様、建築士、宅建士、司法書士と市職員の4人が1組となり、計3組で相談を受けました。
空き家相談会では、通常、「空き家を売りたい」とか「有効活用したい」という相談が多いです。
今回は、何点か気になることがありましたので、書かせていただきます。
①まず第一に、不動産等の所有者が亡くなられたときに、その相続人が、たとえ「相続放棄(民法938条)」をしたとしても、その不動産等の管理責任を全く免れるかというと、必ずしもそうではないということです。
相続人は、「その放棄によって相続人となった者が相続財産の管理を始めることができるまで」その財産の管理を継続しなければなりません(民法940条)。
ですので、「相続放棄をしたから、後は、わしゃ知らん」とは言えないのです。
②次に、その条文からもお分かりのとおり、「その放棄によって相続人」となる者が、他にいる可能性があります。たとえば、第1順位の法定相続人が全員相続放棄をすると、第2順位あるいは第3順位の法定相続人が相続人となります。
ですので、「相続放棄」をするのであれば、他の人が自分の知らないうちに相続人となってしまうことがありうるということを考慮に入れて、対処策をとったうえですることが重要です。
③最後に、「相続放棄」をすると、その人は、その相続に関しては、初めから相続人とならなかったものとみなされます(民法939条)。
従いまして、一旦「相続放棄」をしてしまうと、その人は、相続不動産の名義人となって売却することはできません。
「どうせ空き家を管理しなければならないなら、相続放棄を取り消して、不動産を売って代金がほしい」と気変わりしても、後の祭りです。
と、いろいろありますが、
法律的な効果がともなう行為をするときには、素人考えでとか、あるいは、単にほかの誰かから勧められたからという理由でするのではなく、法律的な知識を持った人にキチンと相談することが重要だと実感した次第です。