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自分にもしもの事があったとき連合いが心配だというご夫婦へ-『配偶者なき後』支援のための民事信託-
最近、テレビなどでも、民事信託とか家族信託という言葉をよく耳にします。
今回は、ご自分の、あるいは連れ合いの認知症を心配していらっしゃるご夫婦に民事信託のご紹介です。
ご夫婦にお子さんがないとか、連れ合いが認知症ぎみだとかいう事情があると、なおの事ご心配でしょう。
このようなとき、民事信託を有効に活用することで、そのような心配を解消することができます。
◎今回は、ご主人が、奥さんの認知症を心配しているとして、お話を進めます。
そのような時に、ご主人が、自分にもしもの事があった時に備えて、甥っ子さんあるいは姪っ子さんなどに金銭を信託する方法があります。
すなわち、ご主人が、
(a) ご自分と奥さんの十分な生活および福祉を目的として、
(b) 自らが委託者となって金銭を信託する一方、
(c) 甥っ子さんあるいは姪っ子さんが受託者となってその金銭を管理・処分する方法です。
◎信託契約で決めておけば、いろいろなことができます。
例えば、
1、ご夫婦がご健在なうちからご夫婦の生活費を毎月、信託した金銭から受け取ることができます。
2、ご主人にもしもの事があったとしても、その後も引き続き、奥さんが毎月生活費を受け取ることも出来ます。
3、奥さんが認知症になってしまったときには、甥っ子さんあるいは姪っ子さんが受託者として、奥さんの治療費、施設の支払い、その他生活費の支払をすることもできます。
これで、奥さんも安心です。
4、そして、奥さんの生活費等の支払の必要がなくなったときには、信託を終了させて、残った金銭を、面倒を見てくれた甥っ子さんあるいは姪っ子さんに与えるということも出来ます。
そうすれば、甥っ子さん、姪っ子さんも親身になって面倒を見てくれることでしょう。
ただ、信託は、委託者と受託者との間で信頼関係、信認関係を前提とします。この関係がないと信託が成立しません。ここが、信託の難点と言えば難点です。
どうしても受託者が見つからないときには、信託会社に信託する方法も含めてお考えになるのもよいかもしれません。
民事信託の詳しい内容については、こちらをごらんください。>>>民事信託